私たちは、愚渓寺という御嵩の文化的歴史的財産を愛し保護したいと願う檀信徒の集まりです。
現在の愚渓寺は周りの自然と調和のとれた威厳あるたたずまいを見せ、御嵩町の名所の一つであり誇りでもあります。文化財としての価値も高く、特に位牌堂は先人の英知を伝える重要な建造物として誰もが認めるところでしょう。このような価値あるものが取り壊されることを知り、本当に建替える必要があるのか、補修・改修はできないかと思うものです。
私たちは、全ての建設事業に反対しているわけではなく、適正で納得のいく説明を求めているに過ぎません。現在進められている諸堂建設事業は、事業計画が持ち上がったそもそもの発端から現在に至るまでの経緯について、不明朗な点があると共に、住職による独断的と言われかねない事業推進が見受けられます。宗教法人としての規則に則った運営がされているのか甚だ疑問に思うものです。
ここに、檀家および一般町民のみなさんに、いきさつや状況を広く知ってもらうための質問を致しますので、速やかに文書でのご回答をお願いいたします。回答期限は平成17年5月20日までとさせていただきます。
*なお同質問状ならびにご回答は、私たちのホームページやチラシ等で公開させていただきます。
*ご回答は各質問の下部回答欄にご記入ください。不足する場合は別紙を使用されても構いません。
問1 諸堂建設に至った経緯ならびに建設の範囲について
(1)今までの諸堂等の全ての増改築・補修・改修の履歴を明示してください。(時期・対象物・増改築等の内容・費用など)
(2)諸堂建設の現在に至るまでの経緯をお答えくだい。
(3)老朽化が著しいことが諸堂建設の大きな理由となっていますが、どの建物がどの程度老朽化しているのか一つ一つ具体的に示してください。
(4)老朽化以外の建設理由があったらお答えください。
(5)二重の塔および山門を含む土塀以外の建造物はすべて新築する計画となっていますが、補修・改修についての専門家による調査は実施されましたか。調査されたのであればその調査結果を、されていないならその理由をお答えください。
(6)庫裏を除いて全般的に現在より大きな造りとするのはなぜですか。
(7)木造建築が基本となっているようですが、鉄筋建て等との比較はされましたか。また、木造とされた理由はなんですか。
問2 建設資金および寄付金のあり方について
(1)山林売却時の寄付金(+利息)3億2千万円を建設資金に組み入れない理由として晋山式や山門土塀改修等の行事・事業が控えているためとしていますが、檀家の心情からは納得できないものがあります。まずは保有資金を優先使用し、足りない部分を寄付金で補うというのが筋ではないでしょうか。
控えている行事・事業についてもきちんと見積り、檀家への十分な説明を経て、寄付金を募るべきだと思うのですが、なぜそうしなかったのか理由をお尋ねします。
(2)寄付金の設定について、一方的に30万円以上などというのは、あまりにも檀家への配慮を欠くものです。寄付金の募り方について再考される考えはないかお伺いします。
すでに申込書を提出された方も多数みえると思いますが、全てが納得の上での提出ではないことを認識していただきたい。
問3 業者選定とその理由について
(1)公共性・公益性の高い事業での業者選定に当っては、相見積もりとするのが普通ですが、今回の事業においてはこちらから指名されたと聞きます。指定業者でなければならない理由はなんですか。
(2)今回指定された請負業者と大工さんとの組み合わせで建造された寺院の視察はされましたか。具体的にお答えください。
問4 事業推進および寺運営について
(1)今までの決定事項はすべて檀信徒総代会で、承認されているとのことですが、いつ何が決定・承認されたかを示すもの(議事録等)はありますか。
あるものについて日付と議題を明示願います。
(2)檀家への説明は、各地区の総代まかせの感があります。総代で扱い切れない場合に住職等がフォローするという形のようですが、建設事業に関してはもっと積極的に説明会なりを開くべきではありませんか。その点いかがお考えでしょうか。
(3)花園会総会でも見られるように、住職一人がすべてを報告されるのは奇異なことであり、実際に住職が全てを取り仕切っていると思われても仕方ない状況です。各責任役員の役名と権限および責任範囲をお答えください。
(4)花園会の責任役員は総代の中から選任されるべきだと思いますが、総代でもない建設委員が兼務することは宗教法人の規則に照らして問題はないですか。
(5)宗教法人としての会計報告はどうなっていますか。花園会の会計報告とは別にあるべきはずですが、なぜ開示されないのですか。
今回の質問は以上です。
寺という特殊事情もあり、古くからの慣習を踏襲してこられたものと思いますが、今や21世紀、もう少し開けた寺運営に取り組まれることを切望するものです。最後に、私たちは愚渓寺という名刹の行く末を案じているものであり、いたずらに騒ぎ立てるつもりは毛頭ありません。できれば穏便に事を収めたいと願う次第です。質問に関係なくご意見があればお聞かせください。
平成17年5月6日
愚渓寺を愛する檀信徒有志の会
事務局 御嵩町中2149−9 電話:0574‐67‐0764
世話人 (アイウエオ順)
安藤 幸夫 岡本 秀範 滝野 功
原 純子 平井 芳夫 古山 直江
堀田 照子
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